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後期研修プログラム概要-外科-

※耳鼻咽喉科、産婦人科と小児科は勤医協札幌病院での研修となります。

外科 後期研修プログラム

2014年9月

外科の特徴と基本理念

全国民医連の病院の中の中核的存在で社会的弱者にも無差別で平等な医療を提供することを理念にかかげ各臓器別に専門医を養成し安全で質の高い医療を提供するためスタッフが一致協力して日々活躍している

 医師・看護師などの病院スタッフは、皆自由な雰囲気で協力関係にあり、後継者を育てることを重要な課題と位置づけているので若い医師にも積極的に手術を経験させている。積極性があれば短期間でレベルアップが可能である。 

 学術活動も旺盛に取り組み、多忙な診療業務の中で積極的に学会発表を行っている。 医師労働軽減にも取り組み、医師の当直明けを導入し年休や休暇を保障し合うなど働きやすい環境に配慮している。 

また2013年より外科後期研修医の研修を保障する目的で外科後期研修委員会を設置し,指導医,後期研修医との会議を定期的に開き,研修内容の充実に努めている.

 研修終了後も集団としてのレベルアップを計る目的で1年間の国内留学の機会を与えられ、スタッフとして働き続けることが可能となっている。

当協会の関連病院である釧路協立病院には、困難な過疎地医療を支えるため交代でスタッフを派遣している。ここでも同じ理念で教育的配慮と余裕を持って指導を行っている。 中規模病院の魅力は、固定したスタッフで親身な指導が可能で、家族的雰囲気の中で研修ができることと、道東の自然に触れる魅力と地域の友の会との交流が活発で、道東の広大な地域から期待されていることが実感できる点である。

指導スタッフ (重複あり)

  • 日本外科学会指導医 4名   外科専門医 11名
  • 消化器外科指導医 3名  専門医 3名
  • 呼吸器外科指導医 1名  専門医 2名
  • 消化器内視鏡指導医 1名  専門医 4名
  • 大腸肛門病指導医 1名  専門医 2名
  • 内視鏡外科技術認定医 2名
  • 日本乳がん学会専門医 1名  認定医 2名
  • 肝胆膵外科高度技能指導医 1名
  • がん治療暫定教育医 3名 認定医3名
  • 外科医師募集

 

 


    その他関連施設の指導医
  • 細川誉至雄(勤医協札幌病院外科科長)
  • 原 隆志(道東勤医協釧路協立病院外科科長)

研修施設

勤医協中央病院:札幌市東区の中核病院として、400床の一般病床と50床の回復期リハビリテーション病棟を有し、北海道がん診療連携指定病院,臨床研修指定病院,日本医療機能評価病院として主にがん診療および急性期医療を担う病院です。
外科病棟は4西病棟に消化器センター外科(37病床),乳腺センター(7病床)
6西病棟に呼吸器センター外科(11病床) 2東病棟に循環器センター,心臓血管外科(10病床)を設置している。

注:勤医協中央病院が主たる研修病院ですが、道東勤医協釧路協立病院での外科研修も可能

診療実績

年次別手術症例数概略は以下となっている。

注:日本外科学会指定施設認定更新申請時の症例数
外傷については全身麻酔症例で申請

2013年の主たる手術症例の内訳は以下のようになっている
全手術症例:1187例  全身麻酔症例:950例  緊急手術:306例(25.8%)

胃がん:54例(内視鏡下胃切除術13例)
大腸がん:105例(内視鏡下大腸切除65例)
乳がん:60例
肺がん:54例(胸腔鏡下切除:31例)
肝臓がん:22例
膵臓がん:9例
甲状腺がん:14例
胆石症:126例
鼠径ヘルニア:54例 (TAPP:32例 TEPP:6例)
急性虫垂炎:75例
心臓外科:42例
血管外科(静脈,シャント形成を除く):34例


学会活動 (2013年は例年になく少なかった。)
全国学会発表 7
地方会発表 10


学会認定施設(外科系)
日本外科学会外科専門制度修練施設(指定施設) 日本消化器内視鏡学会認定指導施設 日本消化器外科学会専門医修練施設 呼吸器外科専門医合同委員会認定修練施設(基幹施設) 日本乳癌学会認定施設 日本大腸肛門病学会専門医修練施設 日本肝胆膵外科学会高度技能専門医修練施設B
日本がん治療認定医機構認定研修施設 マンモグラフィ検診認定施設

研修年数

卒後初期臨床研修2年をへて卒後満4年以上経過した時点で予備試験となる筆記試験を受験することができる。外科の修練(卒後初期臨床研修期間を含めることができる)を満5年以上経過した時点で予備試験に合格し、最低手術症例数を充足していれば面接試験を受験することができる。 なお修練期間は修練開始登録を行った日付けより算定される。
以上から外科研修期間は後期研修開始より最短で3年間となる。
各関連外科専門医習得を目標とした場合はさらに数年間の修練期間を要する。
なお北海道勤医協外科に就職した場合は卒後6から8年ほどで1年間の出向研修に出ることになる。 全国の先進的医療機関での研修を行い専門研修を深めることになる。 

    今までの出向研修先:
  • がんセンター中央病院
  • 東京大学
  • 慶應義塾大学
  • 東北大学
  • 北海道大学
  • 名古屋大学
  • 静岡がんセンター
  • 癌研有明病院
  • 国立循環器病センター
  • その他。

研修目標

外科医としての全人的な成長をまず第一の目標とします。最新の学問の成果に学び、常に患者の立場に立った治療の考え方を体得し、疾患の社会的背景に光をあてます。また各診療場面での、チームのリーダーとなる努力をします。

外科専門医の取得

外科専門医とは医の倫理を体得し,医療を適正に実践すべく一定の修練をへて診断,手術および術前後の管理・処置・ケアなど,一般外科医療に関する標準的な知識と技量を修得した医師のことである.具体的には350例以上の手術手技を経験(うち120例以上は術者としての経験が必要)し,一定の資格認定試験を経て認定される.また,この専門医は消化器外科,心臓血管外科,呼吸器外科および小児外科などの関連外科(サブスペシャルティ)専門医を取得する際に必要な基盤となる共通の資格である.この専門医の維持と更新には,最新の知識・技術を継続して学習し,安全かつ確実な医療を実施していることが必須条件となる

学会活動
地方会の学会発表から開始し全国規模の学会発表を経験する。また北海道外科雑誌や全国規模の学術誌等に論文執筆を行う。当初は北海道勤医協の学術誌である北海道勤労者医療協会医学雑誌に指導医の指導のもとに発表することも考慮する

取得可能資格

外科専門医
その後専門研修を行うことで各臓器の専門医の資格修得が可能 
広告可能な専門医で当科での研修後取得可能な専門医は以下の通り

  • 消化器外科専門医
  • 呼吸器外科専門医
  • 大腸肛門病専門医
  • 乳腺専門医
  • 消化器内視鏡専門医

労働条件など

外科研修初期は研修委員会と相談の上.内科日当直に外科後期研修に支障のない範囲入ることがあります。
外科研修開始後,外科的判断が可能となった段階で外科当直へ移行いたします。おおむね月4から5回の日当直となります。

研修内容

当科での外科後期研修期間は、原則3年間です。研修医の希望によっては更に期間を延長することもあります。
外科後期研修は,消化器センター,乳腺センター,呼吸器センター,循環器センターをローテーションすることで行われ,それぞれの臓器に関した手術の修練を行います。
研修内容,研修期間については外科後期研修委員会で検討し,決定いたします。 基本的な外科一般の技術と知識の取得をめざすとともに効率的に外科専門医の取得ができるようにいたします.

当院で後期外科研修を行った際に想定される、執刀開始時期に関するキャリアパスを以下に示します。

【執刀開始時期の一例】

開始時期についてはあくまでも一つの目安であり、到達状況に応じて適宜変更されます。

当院では、比較的早期から執刀経験を積める可能性があります。その際は、各領域の専門医・指導医など充実した上級医の指導の下に手術を行うことになります。また、各領域共に鏡視下手術の技術確立に重点を置いています。主に消化器外科中心に研修を行いますが,消化器外科以外(呼吸器外科、乳腺外科,心血管外科など)を専門とする場合には、相談の上で適切な変更を加えてゆきます。

外科後期研修具体例

  • 外科後期研修1年目:2013/7-2014/8 勤医協中央病院外科
    執刀 92例 手術経験 306例
    主な執刀例
    大腸切除 5例 虫垂炎 14例 胆嚢摘出術 36例  ヘルニア根治術 7例 鏡視下手術 56例 
    地方会、全国学会発表 各1回
  • 外科後期研修2年目:2009/4~2009/12 勤医協中央病院外科
    執刀 97例  第一助手 59例
    主な執刀例
    胃切除 7例 大腸切除28例 虫垂炎13例 胆嚢摘出術 17例 ヘルニア根治術 8例 
    地方会、全国学会発表 各1回
  • 外科後期研修1年目:2009/4~2009/12 道東勤医協釧路協立病院外科
    経験手術数 205例 うち執刀 54例  第一助手 13例
    主な執刀例
    大腸切除 3例 腹腔鏡下胆嚢切除術 20例 腹腔鏡下虫垂切除術 5例 鼠径ヘルニア根治術 14例
    学会発表 全国学会 1回  論文1編

最後に

近年外科志望の若い研修医の減少が社会的な問題となっています。

外科は3Kといわれ、一人前になるまで時間がかかり仕事量も多いことは事実です。執刀医は患者さんの体にメスを入れることが許される代わりに、患者さんの健康に全責任を負うことになります。主治医の熱意、知識、努力が直接患者さんの生死にかかわる可能性もあります。これがいわゆる3Kの所以であるかと考えます。しかし大変な手術を乗り越え、日一日と回復され元気に退院される患者さんを目の当たりにすると、何にも代えがたい充実感を覚えることも確かです。辛い研修生活もあるかとは思いますが、北海道の医療、そして無差別平等の医療の為に、我々と苦楽を共にし研修に励みましょう。