救急診療部

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医師・研修医の方へ

2018年6月

① 当科の診療体制

図15
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図16
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 当科医師には、ERとHCUの勤務があります(図15)。
 当センターでは、救急科上級医と研修医がコンビとなって救急車搬入された傷病者の診療を担当します。重症度と緊急度を勘案して初療の関わり具合を調整します。当科は日本救急医学会指導医と専門医がおり、救急医療を学ぶ環境としては、非常に恵まれている、と言えましょう。

図17 HCUでの症例カンファレンス風景。
研修医のプレゼンテーション訓練から、
コンサルテーションの極意伝達、疾患の特性、
治療方針の確認など、非常に勉強になる時間だ。

 救急科専任医師の増員によって、勤務形態が目紛しく変化しました。当科の勤務の最大の特徴は時間差出勤(完全シフト制)です。Aシフト(午前8時15分〜17時)、Bシフト(14時45分〜23時)、Cシフト(23時〜翌朝8時15分)の3交代制です(図16)。現在も過渡期であり、「365日24時間救急医の常駐」は実現出来ておらず、2017年9月の時点で、ERの救急医常勤率は70%弱です。on-offの明確な勤務スタイルを維持しながらも、徐々に平日夜間・土日祝祭日の勤務帯を増やすことで、内科当直医師の負担軽減と重症傷病者の受け入れ数増加および特殊救急疾患(薬物中毒・熱傷・外傷・精神科救急・多数傷病者事案など)を増やして、救急診療の質向上を目指してゆきたい、と考えております。
 HCUは20床あります。総合診療科医師と救急科医師がそれぞれ役割分担して、入院患者の診療を行なっています(図15)。HCUはSU(Stroke Unit;脳卒中病棟)の機能も有しており、臨時手術後患者、人工呼吸管理患者、遷延性意識障害患者など様々な中等症〜重症患者がおり、状態が安定次第、一般病棟へ転棟か転院もしくは退院調整を行います(2016年度の平均病棟滞在日数は4.6日でした)。毎朝8時から15分間でHCUとICU入室患者のカンファレンスを行い、治療方針の確認と症例の振り返りを行なっています。年間救急搬入傷病者数は、非常に多いですが、『1つの症例からどれだけ多くのことを学べるか』を大事にしており、当科の深みのある教育は研修医たちに非常に好評です(図17)。
 ICUでは、基本的に麻酔科医師が管理しており、当科ではICUに入室した重症救急傷病者のみを担当しております。

② 救急科専門医コースについて

図18 札幌市消防局に協力をいただき、
実現した24時間救急車同乗研修。
生の救急隊員の現場活動を見聞することができる。

研修カリキュラムや、関連研修協力病院(救命救急センターなど)に関しては、添付資料をご参照ください。当センターでの救急研修の特徴に関して、3点挙げさせて頂きます。
 1つ目が、病院前救護体制(いわゆる『プレホス』)の教育と理解に力を入れている点です。具体的には『24時間救急車同乗研修』です。Dr.carでは経験することが出来ない、24時間救急隊員と一緒に飲食し寝泊まり、生の現場活動を見聞できる本研修は、当院の救急研修の目玉の一つです。札幌市消防局東署の協力を頂き、2014年8月から開始し、無事故で研修は継続されています。研修医からは、『生の救急隊員の現場活動を見ることが出来、救急医療における病院前救護体制の重要性が認識できた』など、非常に好評です(図18)。

 2つ目が、ERでの救急搬入傷病者の対応だけでなく、救急外来を徒歩受診した方(いわゆる『walkin患者』)の診療も経験することが可能であり、救急研修において経験すべきcommon diseaseは大体経験することが可能です。豊富な救急症例数だけでなく、カンファレンスでの症例振り返りや学会発表といった形で、『1つの症例を大事に診る』姿勢を大切にしています。下記の表のごとく、全国総会や地方会において多くの研修医が学会発表を経験しています。

  3つ目が、北大や札医大からの非常勤医師と一緒に診療することで、当院では経験できないような、3次救急医療施設での症例を見聞することが可能であり、直接、本物の救急医から救急診療の極意を学ぶことが可能です。