腎臓内科

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ご挨拶

2021年8月

腎臓を守る地域の拠点病院として 慢性腎不全患者に治療の選択肢を提供します


血液浄化センター長
入宇田 智子

糖尿病内分泌・腎臓病センター長
水上 健一

 当科は1977年に創設され、札幌市北東部と近隣市町村を医療圏に腎疾患治療に従事してきました。近年は腎臓内科医師が増え活気ある科となっており、新しいことにチャレンジするとともに、若手医師の育成を行っています。他職種との連携も積極的に行い、患者さんにとって、よりよい医療を目指しております。
 日本は超高齢化社会に突入し、慢性腎不全患者が増加、それに伴い透析患者が増加しております。しかし、高齢化による、認知機能低下や核家族化による介護する家族への大きな負担などが複雑に絡み合い、治療方針の意思決定を困難にさせています。当院では、患者さんご自身が価値観や生活背景に基づき腎代替療法の意思決定をできるような体制を整えております。日本では血液透析に偏っている実情がありますが、腹膜透析や腎移植という選択もあり、どれが患者さんにとってよりよいのか、医療者と患者さん、ご家族が皆で考えていくべきと思います。当院では腎移植については他の医療施設と連携しスムーズに紹介しておりますが、血液透析や腹膜透析の選択をした患者さんに診療を行っています。特に腹膜透析患者数は急増しており、腹膜透析医学会の認定する全国25研修施設のうちのひとつとなっています。
 また、腎臓内科は本来、腎不全に至らないように治療をする科です。腎不全に至ってしまう前に治療できる腎臓の病気もたくさんあります。他の科と連携しながら腎不全に至らないように治療をしていきます。そのためには、早期発見・早期治療が何より重要です。検診などで蛋白尿や血尿が指摘された場合、腎臓内科の受診をお勧めします。地域の「腎臓を守る拠点病院」として今後も従事していきたいと考えています。

診療内容・特徴


腎生検

蛋白尿・血尿の鑑別、腎炎の早期発見
 慢性腎臓病に至らせないため、検診などで発見される症状の無い蛋白尿や血尿の鑑別を行い、腎生検が必要であれば積極的にお勧めしています。早期発見・早期治療が将来、透析を回避することにつながります。

腎炎の治療、急性腎障害、電解質異常、その他の内科的治療
 診断をつけた腎炎に対して、主に免疫抑制薬を用いた治療を行います。腎障害の進行を抑え、末期腎不全に至らせないことが生命予後、生活の質を維持する上で重要です。当院は他科との垣根が低く、他科と連携しながら内科全般の治療をしています。他科の腎障害を有している患者さんも協力して診療しています。

慢性腎臓病管理、患者教育(腎臓病教室)
 慢性腎炎、糖尿病や高血圧等で腎機能障害(慢性腎臓病)を認める患者さんには、末期の腎不全(透析)とならないように薬の処方や生活指導を行いつつ、長期の管理を行います。また、腎臓病教室を開催して患者教育を行い、慢性腎臓病の進行を防ぐようにしています。

腎代替療法選択
 腎不全が進行した場合は、慢性腎臓病G4となるころを目安に、医師による腎代替療法の紹介とShared Dicision Making(SDM:協働する意思決定)を意識した看護師による腎代替療法選択外来を受診していただき、患者さんの背景に基づいた腎代替療法選択を行っています。

内シャント設置術、腹膜透析カテーテル挿入術の施行
 内シャント手術は腎臓内科と心臓血管外科が協力して手術を行っています。可能な限り自己血管での内シャント設置を目指しています。腹膜透析カテーテル挿入術は腎臓内科と外科が協力して行っています。基本はSMAP法(段階的導入法)で行い、腎不全の進行に応じて従来法での導入も行っています。


腹膜透析導入入院

血液浄化センター

血液透析導入、腹膜透析導入、腎移植の他院紹介
 血液透析導入、腹膜透析導入を入院にて行っています。腹膜透析導入は基本的に全例家庭訪問を実施しています。困難症例では医師と外来・病棟・血液浄化センターの看護師、ソーシャルワーカー・リハビリテーションセラピスト・ケアマネージャー・介護関連職種などと多職種カンファレンスを開催して方針を決めています。

透析患者管理、教育
 血液浄化センターでは、月・水・金は午前と夜間、火・木・土は午前と午後の4シフトで、約100人の患者さんが通院治療されています。当院のみならず、他院からのご紹介で他科病棟入院中の透析患者さんにも対応しています。
もうひとつの透析方法である腹膜透析は、現在45人程が外来通院しています。血液浄化センターに所属する腹膜透析担当看護師が中心となり、教育や管理をしています。月・水・木・金曜日に外来を行っており、できるだけ十分な時間を設けて対応しています。
また、腹膜透析を週6日間、血液透析を週1回行うハイブリッド療法も行っています。

内シャントの閉塞や狭窄治療、腹膜透析カテーテル感染などの治療
 内シャントの狭窄や閉塞は、まずは腎臓内科でカテーテル治療を検討します。年間約80例を行っており、他院からの紹介患者さんもお引き受けしています。カテーテル治療で改善が難しい場合は心臓血管外科と協力して手術による内シャント再建を行います。
腹膜透析カテーテル関連の感染に対する治療は、基本的に入院しながら治療を行い、再度手技の確認や、生活状況を確認して原因を検索し、内科治療が難しければ、外科と協力し手術により改善を図ります。

たまねぎ通信46号で、腎臓内科について特集をしております。
地域の慢性腎臓病治療に貢献できる病院をめざして
ぜひご覧ください。
たまねぎ通信 46号 2018年8月発行

腎臓内科 当科の夢

研修希望の医師の方へ

当科は、なにより人間関係を良好に保つことを大切にしています。これなしで患者さんにより良い医療は提供できません。医師どうし指導医・研修医も垣根なく相談しやすい環境を整えています。

また、医師は他職種医療スタッフを大切にし、お互いが違う視点で相談し合えることが重要です。このように思える医師を募集します。

腎臓内科・透析領域はもちろん、内科全般の学習も重要です。希望にもよりますが、集中治療領域の経験も必要と考えています。当院は他科と垣根が低いため、研修の希望によりオーダーメイドの研修プログラムを組むことが可能です。

旭川医大の研修指定病院となっており、短期の研修も歓迎いたします。

当科で取得できる資格は、認定内科医、透析専門医、腎臓専門医はもちろんのこと、希望により感染症専門医、当院の他科研修が必要となりますが糖尿病専門医や集中治療専門医、リウマチ学会専門医なども目指すことは可能です。

多くの医師との交流は、我々にも学びと刺激になりますが、研修を希望される皆さんにとっても大きな糧となると考えています。医師は流動性があってよいと考えており、大学派閥なども全くない当院での研修を、気軽に考えてみてください。

腹膜透析認定看護師を目指す方へ

 腹膜透析認定指導看護師の役割として、患者さんにとって最善のことはなにか、を常に考えるよう心がけています。
 血液浄化センターに所属する看護師の4~5人が腹膜透析を担当し、腹膜透析外来と腎代替療法選択外来を行っています。腹膜透析認定指導看護師を中心に少ない人数で担当することで、患者さんと看護師のコミュニケーションがとりやすく看護師間の情報交換もスムーズにでき、個々の患者さんにあったケアの検討が行えています。
 患者さんの情報共有の場として、医師と腹膜透析担当看護師とで月2回カンファレンスを約1時間かけて行い、患者さんの変化を話し合っています。お互いに困っていることを相談することでより良いケアをできるようにしています。
 高齢者の腹膜透析導入が増えていますが、訪問看護や施設での受け入れは難しい現状です。解決のために学習会などを通し、施設側と顔の見える関係作りをしています。受け入れていただいた後も質問等があった場合は早急にお答えし不安がないような連携を目指しています。
 看護師が療法選択面談を行うことで腹膜透析の需要があることを実感しています。患者さんが安心して腹膜透析を選択できるように一緒に考えてみませんか?

学術活動・研究業績